セブン-イレブン・ジャパンの井阪隆一社長(寺河内美奈撮影)【拡大】
新経営体制を検討中のセブン&アイ・ホールディングスが、子会社、セブン-イレブン・ジャパンの井阪隆一社長を、セブン&アイ社長に充てる方向で調整していることが13日、わかった。週内にも人事案を指名・報酬委員会に諮る。人事案を固め、19日の取締役会で決議し、早期の混乱収束を図る考え。
セブン&アイの村田紀敏社長は、5月下旬の株主総会で退任する方向だ。辞任を表明した鈴木敏文会長兼最高経営責任者(CEO)とともに、人事案をめぐる一連の混乱の責任を取る。
新経営体制では会長やCEOを置かず、井阪氏を中心とする集団指導体制で経営のかじを取る案が濃厚となっている。ただ、7日の取締役会では、井阪氏の交代に賛成した取締役もおり、井阪氏の昇格に反対意見が出る可能性もある。
指名・報酬委は経営の透明性を高める狙いで、今年3月に設置された。新体制の人事案は、後継人事への関与を否定した鈴木氏を除き、村田氏とセブン&アイの社外取締役で一橋大大学院特任教授の伊藤邦雄氏と元警視総監の米村敏朗氏の3人で議論する。