LGエレクトロニクス日本法人が有機ELテレビの新製品を発表した=13日午後、東京都中央区【拡大】
有機ELは、電圧をかけると自ら発光する材料を回路基板に付着させ、画像を映し出す。バックライトが不要で、闇を漆黒で再現できるほか、薄型化が可能となる。LGは世界に先駆け、13年に高精細の大型有機ELテレビを発売、今年は全世界で100万台の販売を目指す。
これに対し、日本勢も追撃態勢の構築を急ぐ。パナソニックは早ければ17年初めから、欧州に限定している有機ELテレビの販売地域を日本やアジア、オセアニアなどに拡大する方向で検討中だ。
また、シャープは鴻海から今後振り込まれる3888億円の資金のうち、半分以上の2000億円を有機ELの開発や生産ラインの構築に投入する。
シャープは、低消費電力で高精細を実現する独自液晶「IGZO(イグゾー)」が強みだ。鴻海の郭台銘会長は「有機ELよりIGZOの方が生産費用面で優れている」としているが、IGZOで使用する半導体技術は有機ELにも応用が可能という。