パナソニックが世界中に“目”を光らせている。2020年の東京五輪開催をにらみ、高解像度のネットワークカメラを駆使した防犯システムの実証実験や、テロへの悪用が懸念される小型無人機「ドローン」の検知システムの開発などを相次ぎ発表し、監視カメラを中心としたセキュリティーシステム事業を強化しているのだ。北米では警察向けに車載カメラや警官が身に着けて使う「ウエアラブルカメラ」を販売。セキュリティー対策の重要性が高まる中、得意の映像解析技術などを活用した事業を収益の柱にする考えだ。(橋本亮)
市場の伸び大きく
「市場の伸びは国内、海外ともに非常に堅調だ」
パナソニックセキュリティシステム事業部の寺内宏之主幹はこう語る。
国内での事件や海外でのテロの頻発でセキュリティー事業への注目が一段と高まり、関連市場の急成長が見込まれている。
インターネットを経由したビデオ監視システムの世界市場の規模は2015年からの5年間で約1・5倍に伸長し、監視カメラの世界市場規模も19年には15年の3・5倍にまで拡大するとみられている。