
売り注文が殺到し、値が付かない状態を示す三菱自動車の株価ボード=21日午後、東京都中央区【拡大】
21日の東京株式市場では、燃費試験データの不正行為を行っていたことを前日に発表した三菱自動車株に売り注文が殺到した。終値は前日比150円(20.5%)安の583円。値幅制限の下限であるストップ安水準で年初来安値を2日連続で更新した。
業績への打撃やブランドイメージの悪化が懸念された。売り注文の株数に買い注文が釣り合わず。ほぼ終日売買が成立しないまま推移したが、取引終了時に東証のルールに基づき値が付いた。
岡三証券の小川佳紀シニアストラテジストは「ブランドイメージは大きく傷つく。三菱自の販売は落ち込むとみられ、業績が厳しくなるのは避けられない」との見方を示した。
一方で、三菱自の主要株主でもある三菱重工業や三菱商事の株価は堅調に推移。三菱自から軽自動車の供給を受けていた日産自動車の株価も上昇した。