三菱UFJモルガン・スタンレー証券が4月から初任給を2万円、若手総合職の賃金を平均4・0%引き上げたことが6日、分かった。対象は社員全体の約20%に当たる約千人となる。厳しい収益環境を踏まえ全社員を対象とするベースアップ(ベア)は見送ったが、優秀な人材を確保するため、若手に絞った賃上げに踏み切った。
大和証券グループ本社も6日、全社員を対象に6月から月給を平均で約1%引き上げると発表した。ベア実施は3年連続。初任給は24万円から24万5千円に引き上げる。
両社は、証券最大手の野村ホールディングスが4月から初任給を7700円上積みして24万円とし、若手総合職の給与水準を平均で2%引き上げたことを考慮したとみられる。
三菱UFJモルガンは、4月に入社した新入社員約300人の月給を21万円から23万円に引き上げた。4・0%の賃上げを実施した若手社員は入社後3年目までの総合職で、約700人が対象となる。