値下げと高級路線で外食二極化 牛丼、ハンバーガー…試行錯誤続く (1/2ページ)

 外食各社の価格戦略に違いが見え始めている。2014~15年に値上げに踏み切った大手牛丼チェーン3社だが、客足に陰りが見える吉野家などが再び低価格路線に重点を置くようになった。一方、日本マクドナルドなどハンバーガーチェーンでは高価格帯商品の拡充を図っている。消費者の厳しい要望に応えるため、価格や価値に訴える各社の試行錯誤が続きそうだ。

 豚丼700万食

 「豚丼そのものの評価に加え、価格面の影響がやはり大きかった」。販売開始から1カ月で700万食を突破する好調な滑り出しを見せた豚丼について6日、吉野家の担当者はこう分析した。

 同日発表した4月の既存店来客数は前年同月比14.1%増。並盛りで牛丼(380円)より50円安い豚丼(330円)を約4年ぶりに復活させると早速、値上げで遠ざかった価格を重視する客層を呼び戻す効果が表れた。

 他の牛丼チェーンでも、このところ値引きセールなどが目立っている。

 豚丼で顧客を呼び戻した吉野家に対抗する形で、かつて各社を疲弊させた価格競争が再燃する懸念もある。

こうした動きと対照的なのが、ハンバーガーチェーン各社だ