決算について記者会見するルネサスエレクトロニクスの鶴丸哲哉社長兼最高経営責任者=11日午後、東京都千代田区【拡大】
半導体大手ルネサスエレクトロニクスが11日発表した平成28年3月期連結決算は、最終利益は4・8%増の862億円で過去最高を更新した。黒字は2年連続。固定費の削減などで利益率が改善した。営業利益は前期比0・6%減の1037億円。採算が悪化した液晶パネル向け半導体などから撤退したため、売上高は12・4%減の6932億円だった。
ルネサスは4月27日、決算期を3月期から12月期に変更すると発表。今期は12月までの9カ月間とし、29年12月期からは日本会計基準から国際会計基準(IFRS)への変更を検討する。ただ、28年4~6月期の業績予想は、熊本地震で被災した川尻工場(熊本市)が稼働停止となった影響で「策定が困難」とし、示さなかった。
川尻工場は4月22日に一部工程で生産を再開。今月22日に生産能力を震災前レベルに復帰させるめどがついたという。
23年の東日本大震災で主力の那珂工場(茨城県)が被災した教訓から、設備や部品が損傷しても備蓄品に取り換えるなどして「5年前と比べ震災への対応が改善した」(鶴丸哲哉社長)という。復旧後は、新たに震災対策についてハード、ソフト両面で検証する予定だ。
足元の円高については、柴田英利常務は「(影響が)出ている。大きな商談がドル建てになっており、売り上げに響く」と指摘した。