《最後の質問は再び高橋社長の経営責任を追及するものだった》
--高橋社長はまるで天災にあったかのように経営悪化について話すが、液晶事業が悪化しているのに甘い判断で対応が遅れたのではないのか。改めて経営責任について聞きたい
高橋社長「赤字については本当に申し訳なく思っている。今の責任の取り方は、自主再建は無理ということで、しっかりと鴻海との提携を実現させることが一番大事だと思っている。『失敗しましたからあとはよろしく』というわけにはいかない」
--シャープという会社は、日本の中の大企業で、電機業界でも有数の企業。一般の国民にとっても日本の企業経営がよくないと思われる。それは避けようのなかった話なのか。運が悪かったでは卑怯(ひきょう)ではないか
高橋社長「どこが大きな失敗かというと、シャープ自身の財務状況があった。それで打つ手が限られたのは事実。その中で、何とか一番ひどい影響を及ぼさないようと公募増資を繰り返してきたが、大きな減損もあり、大きな赤字になってしまった。それで最終的な判断として自主再建を断念した」
《高橋社長はどこか他人事のようにも感じられる回答を繰り返し、会場のイライラがピークに達した午後4時15分ごろに会見は終了した》