
日産自動車による「排ガス不正」を指摘する韓国環境省の担当者=16日(AP)【拡大】
韓国環境省の16日発表によれば、キャシュカイに搭載された窒素酸化物(NOx)の低減装置で、エンジンの吸気温度が35度を超えると停止するよう設定されていたと指摘。意図的に燃費を良くした可能性があるとして、韓国日産に課徴金3億3000万ウォン(約3000万円)を科し、社長を刑事告発する方針を示した。
日産は現行キャシュカイを2015年11月に韓国で発売。計814台を売ったが、17日の聯合ニュースでは韓国でのキャシュカイ購入者が、韓国日産などを相手取り、購入代金の返還を求める集団訴訟を近く起こす準備を進めていると伝えた。購入者を取りまとめている弁護士は「(韓国政府の)発表通りなら韓国日産が購入者をだましたもので売買契約は成立しない。既に購入者から問い合わせがある」と話している。
一方、日産は今回の問題を日本の経済産業省と国土交通省に報告済み。林幹雄経産相は17日の閣議後記者会見で「日産は(不正が)ないと言っているわけで、このあたりは動向を注視したい」と述べ、当面は日産と韓国環境省の話し合いの行方を見守る考えを示した。