国債入札の特別資格返上へ マイナス金利政策で三菱UFJ銀が検討 (2/2ページ)

2016.6.9 05:29

国債市場特別参加者の資格を国に返上する方向で検討している三菱東京UFJ銀行の本店=東京都千代田区

国債市場特別参加者の資格を国に返上する方向で検討している三菱東京UFJ銀行の本店=東京都千代田区【拡大】

 国、銀行、日銀で国債消化を支え合う構図がマイナス金利で崩れてしまったといえる。他の大手行も国債の残高を積み増す利点は少なく、「将来の選択肢として資格返上はあり得る」(幹部)と打ち明ける。

 8日の債券市場では国債が小幅に売られた。三菱UFJの動きで、日銀の金融政策や国債発行への悪影響が懸念されたためだ。証券系エコノミストは「大手行は金融・財政当局と距離を置き始めている。日銀がマイナス金利を深掘りしても反発し、企業への貸し出しを増やさないだろう」と指摘した。

 さらに、政府は来春に予定していた消費税増税を2年半先送りすると決めたばかりだ。国債の安定消化に疑念が生じれば、財政への信認が揺らぐリスクも出てくる。

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【用語解説】国債市場特別参加者

 国債の安定消化のため、国債取引で実績のある大手金融機関に対して特権的な地位を与える代わりに、国が実施する国債入札で一定額の応札や落札を義務づける制度。プライマリー・ディーラーとも呼ばれる。かつてはシンジケート団と呼ばれる銀行や証券会社が引き受ける方式が主体だったが、2004年から欧米を参考に、透明性を高めた現在の制度に移行した。

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