【ハザードマップ】木村メタル産業 廃家電の流通減と相場下落が打撃に (2/2ページ)

2016.6.16 05:00

 そして、スクラップ金属の相場下落が経営悪化にとどめを刺した。特に15年下期以降、金属販売の相当割合を占める銅相場が大きく下落。14年12月に1キロ当たり800円を超えていた価格が、16年1月には575円に下がったことなどが響いた。

 また、スマートフォンの破砕処理について米国のIT企業から疑義を受け15年4月頃、取引停止となった。木村メタル産業はこの係争を話し合いで解決するため15年11月、簡易裁判所に調停を申し立てていたが、非公開であるはずの調停手続きの情報が漏れ、16年春頃から取引の様子見などの風評被害が出始めて資金繰りの悪化に拍車がかかり、事業継続を断念した。(東京商工リサーチ)

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【会社概要】木村メタル産業

 ▽本社=岐阜県関市

 ▽設立=1997年7月

 ▽従業員=150人

 ▽資本金=3500万円

 ▽負債額=38億886万円

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 〈チェックポイント〉

 環境と経済が両立する循環型社会を形成していくため、政府は3R政策(リデュース、リユース、リサイクル)を推進している。木村メタル産業は、そうした政府の政策を後押しする有力な企業だった。だが、突然の破産申請で事態は一転した。5月19日に行われた事情説明会には多数の債権者が出席、事情を納得できない債権者から質疑が相次いだ。「世界的IT企業との取引停止が破産申請の大きな要因ではない」(代理人弁護士)と説明があったが明確な理由は席上、明らかにされなかった。しかし、取引のグローバル化に伴う海外企業との関係にも注意を払うことが重要視される時代となっていることを、認識させられる倒産劇となった。(東京商工リサーチ常務情報本部長 友田信男)

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