ベルーフは店舗の運営サポート、人材派遣のほか、飲食店・小売店の店舗展開など流通関連事業を手広く手掛けてきた。しかし近年、流通業界での人材不足が顕著になり、2014年から海外事業部を新設して外国人の人材獲得に力を入れている。香月広社長は「仕事の紹介だけでなく、きめ細かく生活支援もすることで、民間外交のような役割を担う」と期待している。
--人手不足の現状は
「東日本大震災以降、復興需要とアベノミクスの成果もあっって景気が回復し、流通業界でも人手不足が加速している。流通業は土日に休むことができないため敬遠されがちだ。そこで留学生などの外国人が労働力として注目されている。外国人労働者は約91万人で過去最高になった。これからも増え続けていくだろう」
--外国人の研修に力を入れている
「日本企業への就職・アルバイトを希望する外国人に対して、無料で受講できる研修機関として15年に『オモテナシスクール』を本社とベトナム・ハノイに設けた。これまで延べ1500人以上が仕事に役立つ日本語やビジネスマナーを、講義やロールプレーイング方式で身につけている。調理場、接客、ベッドメーキングなどの現場を想定して、実践的にシミュレーションする。その後、日本語レベルに応じてバックヤードやホール係などの仕事を紹介している。今後、各地の日本語学校と提携して全国展開する。ほかにもミャンマー、スリランカへの進出を準備している」