東芝の株主総会に向かう株主ら=22日、東京都墨田区【拡大】
総会では、綱川氏らを取締役に選任する人事案に修正動議が株主から出されたが、否決された。綱川氏は「創業以来の厳しい状況の中、重責を担うこととなり身の引き締まる思い。期待に応えられるよう、聞く耳を持って邁進(まいしん)していきたい」と決意表明した。
修正動議を出した相模原市の男性株主(68)は、資産価値の見直しで2476億円の減損損失を16年3月期に計上する要因となった米原発子会社ウェスチングハウス(WH)の会長などを務めた副社長の志賀重範氏が取締役会長に選任にされたことについて、「おかしい。一体どうなっているのか」と問題視。東芝が30年度までに受注獲得を目指す原発45基の新規建設についても「作れるとは思えない」と疑義を呈した。
一方、東芝OBの株主(77)は、綱川氏に「医療機器事業を成功させた実績がある。こうした人がトップになって頑張ってもらいたい」と期待を寄せた。