出光VS創業家、主張は真っ向対立 昭シェルとの合併、公益財団の保有株が焦点 経営側が調査 (2/2ページ)

2016.6.29 20:17

出光興産の本社(左、東京都千代田区)と昭和シェル石油の本社(東京都港区)=28日午後
出光興産の本社(左、東京都千代田区)と昭和シェル石油の本社(東京都港区)=28日午後【拡大】

 経営側は2団体について「公益財団であり、創業家に属するものではない。公共・公益性が強く、私物化できない」(広報CSR室)との見解で、創業家の主張に法的合理性があるかどうか慎重に調査している。

 経営側は、公正取引委員会の審査を経て9月中にも昭シェル株33.3%を取得し、来年4月に合併する計画。臨時株主総会を年末までに開催する予定だ。創業家の主張に正当性があれば、第三者割当増資を実施し、創業家の持ち株比率を引き下げる手段も選択肢に入る。

 経営側は29日、増資が取り沙汰されていることについて「検討している事実はない」とのコメントを発表した。創業家側は同日、産経新聞の取材に対し「基本的に変わらない。合併に反対していく」と答えた。(佐藤克史)

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