三菱自「三度目の正直」険しい道のり 不正体質を一掃できるのか (1/2ページ)

2016.8.3 06:15

会見の最後に頭を下げる三菱自動車の益子修会長兼社長(手前)=2日午後、東京都港区(桐原正道撮影)
会見の最後に頭を下げる三菱自動車の益子修会長兼社長(手前)=2日午後、東京都港区(桐原正道撮影)【拡大】

 三菱自動車が公表した特別調査委員会の報告書では、今回の不正を招いた背景について「過去の不祥事の再発防止策が全く功を奏さなかった」と断じた。過去のリコール隠し問題の教訓が、社内改革に生かされなかったことを裏付けたものだ。

 三菱自は不正体質の一掃に向け教育強化などを急ぐが、3度の不祥事で失った信頼を回復するのは容易でなく、再建への道のりはなお険しい。

 調査委が三菱自に示した再発防止に向けた指針は5つ。(1)開発過程の見直し(2)屋上屋を架する制度、組織の見直し(3)閉鎖性を解消する人事制度(4)法規の趣旨の理解(5)不正の発見と是正に向けた取り組み-だ。

 2日、会見した調査委の渡辺恵一委員長は「この指針に基づいて必要な手を打ってほしい」と述べた。

 調査委の報告後、会見した三菱自の益子修会長兼社長は「これまでの改革の取り組みが十分でなかった」と述べ、社員の教育や研修の強化などの再発防止策に取り組む姿勢を強調した。

「働く人の思いが一致しなければ、再発防止策を講じても『仏つくって魂入れず』になるだけ」

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