
会見の最後に頭を下げる三菱自動車の益子修会長兼社長(手前)=2日午後、東京都港区(桐原正道撮影)【拡大】
ただ、報告書では「働く人の思いが一致しなければ、再発防止策を講じても『仏つくって魂入れず』になるだけ」とも指摘した。それだけに三菱自の経営陣に求められるのは、うわべだけの再発防止策をつくるのでなく、社員の意識を変え不正の根絶につなげる施策の立案だ。それをやり遂げなければ、ブランドの立て直しはありえない。
実際、軽自動車の販売を7月から再開したものの、7月は前年同月比で約17%も落ち込んでおり、業績に与える影響の長期化は避けられそうにない。
三菱自は年内に日産自動車から出資を受けた上で新たな経営体制で再建を目指すが、まずは不正体質を一掃できるかが、最大の課題になる。(今井裕治)