【トップは語る】電気事業連合会 電力自由化で顧客に多様な料金メニュー (1/2ページ)

2016.8.4 05:00

 □電気事業連合会会長 勝野哲さん(62)

 --東京電力福島第1原発事故を教訓とした原発の新規制基準施行から3年が経った

 「再稼働に向け準備が大詰めを迎えた四国電力伊方原発3号機(愛媛県)などを踏まえると、新規制基準による審査は着実に進んでいる。運転開始から40年を超えた関西電力の高経年原発の運転延長も認可された。これも審査の一つの進展だと思っている。今後も審査には真摯(しんし)に対応する。われわれとしても原発の安全性に取り組む姿勢を地元の皆さんに理解してもらえるようきちんと説明していく」

 --4月から電力小売りの全面自由化が始まった。大手電力は契約先を新規参入企業に切り替えられている

 「今回の自由化は家庭のお客さまが自ら電力会社を選べる制度。われわれとしてはお客さまに選ばれるサービスを提供するため、多種多様な料金メニューをつくっていきたい。(顧客を奪われないためには)お客さまのニーズをとらえたサービスを開発することに尽きる」

 --来年4月には都市ガス小売りの全面自由化が始まる。電力会社は攻める立場に変わる

 「電力会社は火力発電の燃料として多くの液化天然ガス(LNG)を使っている。ガス販売はお客さまの利益最大化に貢献できるチャンスだ。今度はわれわれが新規参入者の立場になるが、総合エネルギー企業を目指して準備をしっかり進めていく」

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