USJに地元の常連客離れ 訪日客急増でにぎわうも…「価格高い、混雑している」 (2/2ページ)

USJのチケット売り場に並ぶ親子連れら=16日午前、大阪市此花区
USJのチケット売り場に並ぶ親子連れら=16日午前、大阪市此花区【拡大】

 大阪市のテーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)」でも地元客離れが進む。USJは平成27年度に過去最高の1390万人の入場者を記録。このうち外国人は前年を60万人上回る140万人と急増し、全体の1割に上った。一方で、数年前まで7割を超えていた関西からの入場者の割合は4割強まで落ち込んでいる。USJでは急増する入場者に受け入れが追いつかず、人気のアトラクションは平日でも待ち時間が2時間を超えることが珍しくない。地元客らはこの混雑で足が遠のいているという。USJは夏休み期間にあたる9月4日まで、関西在住者を対象に大人1人につき子供1人の入場料を無料にするキャンペーンを始めた。USJ運営会社の森岡毅執行役員は「低迷期に支えてくれた関西からの入場者に恩返しがしたい」とし、地元客優遇の姿勢を前面に打ち出している。

 石崎祥之・立命館大教授(観光学)の話 「関西人は価格に対して厳しく、行列に並ぶことに慣れていない。各施設の満足度は確実に低下している。このまま地元客の比率が下がり続けると、健全な経営という点でマイナスだ」