IHI、CO2を分離・回収 世界で関心高まる「CCS」技術 (2/3ページ)

IHIがCCSシステムの実証実験を行った豪州クイーンズランド州のカライドA火力発電所(IHI提供)
IHIがCCSシステムの実証実験を行った豪州クイーンズランド州のカライドA火力発電所(IHI提供)【拡大】

  • 豪州でのCO2圧入試験の様子(IHI提供)

 さらに、この方式であれば、既存のプラントでも利用できるという。また、CO2の回収過程で水も取り出せて利用できるため、乾燥地帯でも大きなメリットがある。長年、ボイラーの開発など燃焼畑を歩んできたIHIエネルギー・プラントセクターの氣駕尚志技師長は「1980年代後半から酸素燃焼の開発を進めてきたが、ラボ試験などから、CO2を経済的に回収できることがわかり、電源開発の協力や国の支援を受けられるまでになった」と明かす。

 世界初の実証事業

 そして、IHIは電源開発や三井物産などと2008年から、日本と豪州の官民共同事業として、「カライド酸素燃焼プロジェクト」を開始した。豪州のクイーンズランド州の「カライドA火力発電所」(出力3万キロワット)の設備を改造して、CCSの実証事業を行った。酸素燃焼方式の火力発電を12年6月から1万時間以上、CO2の液化回収装置と組み合わせた実証運転を12年12月から5500時間以上行った。これは実際の石炭火力発電所を使った世界初の実証事業だった。

地球温暖化の抑制に大きく貢献することが期待される