
IHIがCCSシステムの実証実験を行った豪州クイーンズランド州のカライドA火力発電所(IHI提供)【拡大】
14年10月から12月には、液化したCO2を2000キロメートル以上離れた場所まで搬送して、地下の貯留槽の中に圧入する試験も成功させて、CCSの過程を一通り実証した。15年3月に実証運転は完了し、一定の成果をあげることができた。日本政府は世界の石炭火力発電所に酸素燃焼方式のCCSシステムの導入を目指し、調査支援を行うなど全面的にバックアップしている。
IHIの今後のCCSの展開について、氣駕技師長は「経済性とCO2の回収や貯蔵に余分なエネルギーを使う『エネルギーペナルティー』の低減が鍵になる」と話す。その上で、「CO2を(分離・回収するだけではなく)大量に利用する『CCUS』と呼ばれる新たなシステムや、分離した窒素も有効利用するハイブリッドCCUSを目指したい」と意気込む。
IHIが開発に力を入れるCO2の回収技術が、世界の石炭火力発電所に広がれば、地球温暖化の抑制に大きく貢献することが期待される。(黄金崎元)