【Bizクリニック】AI創作物、価値生じれば権利保護へ (2/3ページ)

2016.8.9 05:00

 コンテンツなどの創作物は、著作権法上の「著作物」(著作権法2条1号)にあたる場合、著作権が発生し無断利用できなくなる。「著作物」の定義は「思想又は感情を創作的に表現したもの」だから、あくまで人の関与が必要で、人が創作するコンテンツのみが著作物になるという理解である。

 だから人による創作は当然、著作権で保護される。AIを道具として利用した創作も人の関与があるため、同様だ。一方、AIによる創作も人がAIに創作を指示しているため、「人の関与がある」と言えそうだ。

 しかし「著作物」は「思想又は感情を創作的に表現」する必要がある。単にAIに創作指示をするだけでは、人の思想や感情が反映されているとは言えない。したがってAIによる創作は著作権では保護されないことになる。レンブラント風の新作は、AIによる創作にあたるため、日本で同様にAI創作物が生み出された場合、著作権では保護されないことになる。

 著作権により保護されない創作物は、いわゆるPD(パブリックドメイン)として誰でも利用できる。つまり他の利用者に対して、利用料の支払いなどを請求できないことになる。

 しかし、これでは時間と労力をかけてAIの研究に尽力した人が報われず、AIによる創作を行う人がいなくなってしまう恐れがある。このため政府は、世に広めて一定の価値を生じさせれば権利保護を与える方向へ舵を切ったわけだ。

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