
三菱航空機のMRJ。米航空大手とパイロット組合の協定により軽量化する必要に迫られた【拡大】
MRJは従来機よりも燃費性能が高く、騒音が少ないのが特長。「YS-11」以来となる約半世紀ぶりの国産旅客機開発は困難も多く、これまで4度も納期を延期したが、近く米国でも飛行試験を開始し、2018年中に型式証明の取得を目指している。同年半ばにANAホールディングスに初号機を引き渡し、その後、SWやTSHへの納入を計画する。
ただ、SWとTSHとの契約は半数がキャンセル可能となっている。納期が遅れてキャンセルとなれば、三菱航空機が計画する採算ラインに届かない可能性もある。解約を回避するため、早期に重量を削減する必要に迫られた。
一方、三菱航空機は76席クラスのMRJも開発する計画で、こちらは最大離陸重量が36.85トンとなっており、米国の労使協定による制限の範囲内だ。