
ソフトバンクコマース&サービスなどが提供する、電気の使い過ぎを防止するシステムでは、スマートフォンで使用量を確認できる【拡大】
利用するのは、電力会社が無料で設置する高機能電力メーター「スマートメーター」だ。スマートメーターには決められた通信規格があるため、これに合わせればどんなスマートメーターとも接続できる。Wi-Fiや有線のLANでインターネットにつなぐことで、外出先のスマホからでも電力使用量を確認できる。
◆未来の生活を体験
30分ごとに確認できるようになっているのは、ソフトバンクが提供する電力サービス「ソフトバンクでんき」の「バリュープラン」など、過去1年間のピーク電力に応じて基本料金が設定されるプランがあるからだ。あらかじめ設定した電力量を超えることが予想される場合にスマホに通知したり、アイリモコン内蔵のブザーで知らせるようになっている。
共同開発した製品の利点について、グラモの松岡利英事業推進室長は、「大がかりなものではないので、既存の住宅に手軽に導入できるのが特徴。コストも低い」と強調する。
ソフトバンクC&Sマーケティング企画室の由良健治氏は、「電力使用量の確認だけでなく、外出先からの家電の操作も可能で、1つでスマートな未来の生活を体験できるシステムだ」と話す。
ソフトバンクグループとしては「IoTを提案できる」(由良氏)という利点もある。同社は7月に英半導体設計大手アーム・ホールディングスを過去の日本企業の海外M&A(企業の合併・買収)で最高額の約3兆3000億円で買収したと発表するなど、孫正義社長は、IoTに本腰を入れることを表明している。
製品の価格は税抜きで3万2000円。「ソフトバンクセレクション」のオンラインショップや、ソフトバンクの一部の店舗で取り扱っている。(高橋寛次)