生保各社、議決権行使の厳格化 日銀は「隠れ大株主」に (1/3ページ)

 生命保険各社が「物言う株主」として投資先の会社提案に対する議決権行使の厳格化に乗り出した。顧客から預かる生命保険料の長期運用先となる投資先企業に議決権を通じて投資リターンの拡大や経営者に持続的成長を働きかけるのが狙い。一方、日銀が大規模追加緩和の一環として上場投資信託(ETF)を買い進める結果、「隠れ大株主」となっている上場企業が増加。図らずも日銀が議決権を持たない「物言わぬ安定株主」となっており、企業統治(ガバナンス)後退を指摘する声も出ている。

 住友生命保険は7日、株式を持つ2042社が昨年7月から今年6月に開いた株主総会で6.9%に当たる141社の会社提案に反対したと発表した。第一生命保険は全体の12.7%にあたる286社、明治安田生命保険も7.1%の102社の提案にそれぞれ賛成しなかった。

 住友生命保険、明治安田生命が投資先企業の議案への賛否を公表するのは初めて。「物言う株主」として生保が発言力を増すことで、上場企業の収益力向上が期待できそうだ。

 住友生命は投資先企業が出した計7873議案のうち、139社157議案に反対。主に、社外監査役への退職慰労金支給は独立性を失い監査機能の低下につながる▽配当性向の水準が低位▽社外取締役の出席率が低い-などを理由とした。

「企業は株主還元や経営努力を怠る可能性がある。長期的には…」