日本生命保険は、反対数は公表しないものの、議案を出す前に投資先企業と対話を進めた結果、2016年3月期に配当還元が前年同期に比べ増加した割合が59%にのぼった。全上場企業の増配率に比べ9ポイント高かったという。
一方で、日銀は大規模追加緩和を進めるなかで、景気刺激を目的に上場投資信託(ETF)の買い入れを決めた。13年4月以降の累計保有額は推定8兆円を超え、日経平均株価を構成する9割の企業で実質的な大株主になっているもようだ。日銀が株を買い支えることで、株価下落のリスクが減り、投資家にとっては株式市場の安定化が望めるメリットがある。
ただ、株主重視の姿勢を強めなくても株が自動的に買われる状態が続くことに危惧する声も出ている。野村証券の西山賢吾シニア・ストラテジストは「企業は株主還元や経営努力を怠る可能性がある。長期的には東京株式市場の魅力が薄れかねない」と指摘している。