
マツダのカラーデザイナー・岡本圭一氏と、マシーングレーに塗装されたアクセラ【拡大】
--日本と海外で人気色は違うのか。
「一般的に言うと違いはあります。昔はそれが顕著に出ていましたが、最近はインターネットなど発達しているので、今はグローバルに同じ傾向にあるんです。そんな中で、中国はやっぱり赤が断トツに人気なんです。日本でもソウルレッドの人気は非常に高いですが、中国人の赤に対する思い入れは半端ではないです。中国の工場に行ったときに赤がびっしりとラインを流れているんですよ」
会社のメッセージをカラーで表現する時代
「SUVが出てから黒やグレーの人気も上がりました。その前は白やシルバーが断トツで人気だったんです。グレーは欧州向きなのかなと思ったら、米国でもそういう傾向になってきています。昔は地域特有の環境で生える色があったのですが、最近はあまり意識する必要がありません。(ソウルレッドやマシーングレーのように)会社の考え方を全面的に出してもいいんじゃないかなという気はしています」
「日本で売れるのは白、黒、シルバー、グレーで、赤は10%を切るのが普通です。それがソウルレッドは20%を超えていますからね。ロードスターでは40%を超える人気です。クルマの形は『魂動』デザインで統一しているので、見た目よりも『ソウルレッドだから買いました』と言ってもらえると、色の開発に携わったカラーデザイナーとしては嬉しいですよね」
『魂動』デザインとソウルレッドの投入以降、新規ファンも獲得するなど快進撃が続くマツダ。岡本氏が今のマツダについて「会社全体が部署の垣根を超えて協力的で、本当に一つになっていることを実感しています。ここまで強くチームワークを感じたことは今までなかったと思います」と笑みを浮かべながらしみじみと語る姿がとても印象的だった。