高まる空気清浄ニーズに応えて、今年誕生したのが「ナノイーX」だ。これまでの10倍、1秒間に4兆8000億個のOHラジカルを発生するという。西村さんは「ナノイーXを搭載した新機種は、日本全国12種類の花粉に対応するほか、しみついたたばこ臭も10倍速く脱臭します」と有害物質の除去や脱臭・除菌の効果を強調した。
清浄した空気をこれまでの1方向から2方向に流すことで、花粉の多い床上の吸引をスムーズに行えるようにもした。従来品に比べ、約2倍の花粉除去性能があるという。
名古屋大と共同開発した0.3マイクロメートルの粒子までとらえる高感度ハウスダストセンサーを搭載し、さまざまな汚れを検知する。
西村さんは「人の動きを検知するセンサーもつけることで、事前にほこりが舞い上がることを予想し、先回りして集塵(しゅうじん)運転を始める機能もついています」と話している。
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≪interview 担当者に聞く≫
□パナソニック スモールアプライアンス商品部・西村奈津実氏
■床上30センチの位置でパワフル吸引
--製品発表後の反響は
「8月に新製品発表を行ったが、販売店やバイヤーからの反響が大きかった。弊社独自のナノイー技術は、自動車メーカーや鉄道会社でも採用されるなど定評がある。その技術がさらに進化したということで、消費者からの期待が見込まれたようだ。今年の業界全体の空気清浄機の出荷台数は215万台程度を予想している。買い替えや買い増し需要が大きくなっている」