原発再稼働に地元判断の壁 新潟県選挙で「知事リスク」伝染も (1/2ページ)

 新潟県知事選で東京電力柏崎刈羽原発(同県)の再稼働に慎重な米山隆一氏が初当選したことで、原子力規制委員会の安全審査に合格しながら地元の判断で原発が動かせなくなる「知事リスク」が再び顕在化しそうだ。定期検査中の九州電力川内原発(鹿児島県)などにも影響が広がれば再稼働が一向に進まなくなり、中長期的なエネルギーの安定供給に支障をきたす恐れがある。

 「今回の結果を見て、三反園(訓・鹿児島県)知事がどう反応するだろうか」。九電関係者は戦々恐々とする。

 三反園知事は今年7月、「川内原発の停止」を公約に掲げ鹿児島県知事選で初当選すると、8月以降2度にわたり九電に川内原発の即時停止を要請した。知事に原発を止める法的権限はないため、九電は即時停止に応じなかったが、今後、新潟県知事選で意を強くした三反園知事が現在行われている特別点検で再び強硬姿勢に出ることを警戒する。

「知事の説得はどこの原発でも大きなネックになる」