
個人型確定拠出年金について説明するりそな銀行の行員=27日、東京都内【拡大】
三井住友銀行は9月から提携先に委託する体制を変更し、一部を自社で手掛けている。住友生命保険も参入に向けた準備を進めている。
みずほ銀行は、口座管理手数料の引き下げに踏み切る。従来の月額324円から293円に引き下げることを決定。来年1月に備え、今年11月から商品選択や資産配分の見直しのタイミングが難しいといった悩みを解決するインターネット上でのサービスも開始する。りそな銀行も年3792円の管理手数料を2年間無料にする。
日本生命保険は1月から、旅行、宿泊、買い物などを優待価格で利用できる加入者専用の福利厚生サービスを始める予定。12月からは手続きや運用、資産評価額の照会、運用商品の変更がコールセンターで全てできる態勢を整える。第一生命保険、明治安田生命保険なども「主婦にも分かりやすい商品、サービスを検討している」という。
このほか、楽天証券、SBI証券なども管理手数料を条件付きで無料にするなどの取り組みを始めた。
ただ、取り込みに向けた告知活動には制約がある。銀行は兼業規制の問題があり、窓口営業はできず、パンフレットを配布するのみだ。保険会社はセールス担当による募集活動が禁じられている。業界からは「どこまで加入者が増えるか不安」との声もあがっている。(飯田耕司)