
2016年9月中間連結決算を発表するタカタの野村洋一郎取締役(左)=4日、東京証券取引所【拡大】
とはいえ、タカタの再建計画は、弁護士からなる外部専門家委員会が検討しており、タカタの経営陣に再建計画の決定権がないのも事実。野村取締役も会見で「再建に関しては、専門家委員会の進め方次第だ」と認めた。タカタの欠陥エアバッグ問題では世界のリコール費用が同社の支払い余力を大きく上回る1兆円以上に達する見通し。現在リコール費用は自動車メーカーが大部分を肩代わりしているが、一斉に返済を求められれば倒産につながるだけに、専門家委員会は、約6割の株式を保有する創業家に代わり経営再建を担うスポンサー候補の選定作業を急いでいる。
現在、専門家委員会はスポンサー候補として国内化学メーカーのダイセルとスウェーデンの自動車安全部品大手オートリブを軸に検討。候補企業は今後の費用拡大に備えて法的整理を求める一方、取引先の自動車メーカーはタカタ向け債権の大幅削減による損失や部品の安定供給を懸念して私的整理を推す声がほとんどだ。関係者の思惑の違いから支援企業の選定が難航する可能性もあり、タカタ再建の行方はなおも見通しにくい。
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タカタが4日発表した2016年9月中間連結決算は、最終損益が182億円の黒字(前年同期は55億円の赤字)だった。米子会社の売却益が押し上げたためで、17年3月期の最終損益も200億円の黒字(前期は130億円の赤字)を見込む。