製造業「20円超」でも底堅さ 東証1部9月中間 (1/2ページ)

2016.11.12 06:38

 東京証券取引所第1部上場企業の2016年9月中間決算は、円高が重くのしかかったことで4年ぶりの営業減益となる見通しで、厳しい経営環境が浮き彫りになった。ただ、前年同期に比べ一時は20円超の急激な円高が進んだ割には、製造業の業績は底堅いとの評価もある。米国では共和党のドナルド・トランプ氏が次期大統領に決まり、日本企業は新政権が打ち出す政策の行方を注視している。

 コスト削減で挽回

 円高は、自動車や電機といった輸出型の製造業にとって逆風となる。トヨタ自動車は為替変動が営業利益を5650億円押し下げた。17年3月期通期でみても営業利益を1兆800億円減らす要因になるとしている。

 ただ、SMBC日興証券の伊藤桂一チーフクオンツアナリストは「これだけ強烈な円高が進んだ割には、製造業は健闘していると言っていい」と評価する。

 トヨタはコスト削減効果などもあり、17年3月期通期の営業・最終利益の予想を上方修正した。日立製作所は、下期の想定為替レートを1ドル=100円と従来想定から大幅な円高方向に見直したものの、「上期が計画よりも上振れて着地したのに加え、コスト削減などで挽回できる」(同社)として、17年3月期通期の業績予想は据え置いた。

 一方、海運や鉄鋼など、市況悪化に苦しむ業種もある。海運大手の16年9月中間決算は、日本郵船と川崎汽船が最終損益で赤字に転落し、営業損益は商船三井を含めた3社とも赤字。17年3月期通期の最終損益も、日本郵船と川崎汽船が大幅な赤字を見込んでいる。

「腕時計や貴金属などから、違うところに消費が移っている感じだ」と変調を指摘

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