日本郵政9月中間減収減益 金融2社の運用収益が悪化

2016.11.15 06:15

2016年9月中間決算を説明するかんぽ生命保険の堀金正章専務執行役。金融2社の収益悪化などで、日本郵政は大幅な減益となった=14日、東京都千代田区
2016年9月中間決算を説明するかんぽ生命保険の堀金正章専務執行役。金融2社の収益悪化などで、日本郵政は大幅な減益となった=14日、東京都千代田区【拡大】

 日本郵政が14日発表した2016年9月中間連結決算は、売上高が前年同期比6.8%減の6兆5577億円、経常利益は35.9%減の3032億円、最終利益は29.9%減の1497億円だった。上期の減収減益は2年連続。マイナス金利政策などにより、傘下のゆうちょ銀行、かんぽ生命保険の運用収益が減った。国債以外にも運用資産を広げており、一部で成果も出たが、経営環境はそれ以上に厳しく、グループ3社の苦戦が続いている。

 ゆうちょ銀は外国債券などの売買による利益が前年同期の約5倍の390億円に膨らむなど、以前から進めてきた運用の多様化の成果が出てきた。しかし、国債の運用難などで資金利益は701億円減り、経常利益は15.5%減。かんぽ生命も、個人保険の新契約は好調だったが、運用環境の悪化で経常利益は50.7%減だった。

 日本郵政子会社の日本郵便(非上場)は連結最終赤字が287億円(前年同期は124億円の赤字)だった。金融窓口事業は増益だったが、昨年買収した豪物流大手トール・ホールディングスの業績が資源安などで悪化し、国際物流事業が大幅な減益となった。

 3社は17年3月期の連結業績予想を据え置いた。

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