
バンダイが20周年を記念して開発した「たまごっちみくす」【拡大】
わかりやすく家系図導入
これまでは、育てたキャラクターが結婚して生まれた子供は、親に全く似ていなかった。新製品では、遺伝子が引き継がれる。キャラクターは幼児期、反抗期、思春期、フレンド期と成長するが、幼児期は父親似、フレンド期は母親似など親の特徴を引き継いでいく。
育て方によってキャラクターが変わっていくため、最後にどうなるのか、わからないというのが新製品の特長だ。育っていくキャラクターは数千万以上のパターンがある。
たまごっちの販売ターゲットは小学生の女の子。木次氏は「遺伝の要素を伝えるのに悩んだ」という。そのため、家族写真の撮影ができるようにしたり、20世代まで遡(さかのぼ)って家系図で自分の育てたキャラクターのルーツを確認できるようにしたりした。
例えば、目が祖父母、この祖先と似ているといった楽しみ方もできる。家系図の導入で、子供でも感覚的に誰と似ているのか、わかるように工夫を凝らした。
通信機能を使って、友達同士で端末をつなぎ、アイテム交換やお互いのたまごっちが行き来できる。お互いのたまごっちから、どんな子供が生まれるのか占う遊びも加えた。
木次氏は09~12年にもたまごっちの企画を担当。今回で2回目だが、開発で一番苦労したのは「数千万以上のキャラクター確認だった」と振り返る。キャラクターはコンピューターで作成するが、最後は人の目による確認が必要で作業に膨大な時間がかかった。