空き家をリノベ 人気物件に再生 ハプティック、小田急など他社との連携強化 (1/2ページ)

リノベーションした物件。無垢フローリングなどの自然素材をふんだんに活用するのがハプティックの売り物
リノベーションした物件。無垢フローリングなどの自然素材をふんだんに活用するのがハプティックの売り物【拡大】

 リノベーション業のハプティック(東京都渋谷区)は、地方の事業体制を強化する。これまでは東京を中心に大阪、名古屋で活動を行ってきたが、新たに福岡に進出。2017年以降は仙台や金沢といった地方の政令市や中核市にも順次進出する計画だ。全国各地では空き家問題が深刻化しており、その数は約820万戸と、この20年で1.8倍に増えた。同社は空き家などをリノベーションして人気物件へと再生する事業を推進。「地方でもきちんと事業を展開できるモデルを作っていく」(小倉弘之社長)計画だ。

 同社が主にリノベーションの対象としているのは、1970~80年代に建てられたマンション。安価で分かりやすいパッケージプランを導入している点が売り物だ。工事では無垢(むく)フローリングなどの自然素材を活用し、床や壁、天井などの内装を大幅に変更。オプションでユニットバスの交換などにも対応する。

 他社との連携も相次いで進めている。その一環として小田急電鉄と提携するとともに、ハプティックの持ち株会社であるgooddaysホールディングス(同千代田区)に小田急が資本参加。これを受けて同社は、物件の所有者によるリノベーションを前提に物件を借り上げて、入居者に貸し出すサブリース事業に参入した。

 具体的には小田急不動産がオーナーの募集と賃貸管理を実施。ハプティックがリフォーム施工し、住みやすい空間に仕上げた後、gooddaysの傘下にあるグッドルーム(同渋谷区)が運営する、こだわり賃貸物件情報サイト「goodroom」を通じて入居者を募集する。ハプティックとしては年間100件の受注を目指す。

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