トヨタ新エンジン搭載車を来年投入 燃費20%改善、CO2低減推進

トヨタ自動車が新開発した排気量2.5リットルの直列4気筒直噴エンジン=6日、東京都江東区の「MEGAWEB」
トヨタ自動車が新開発した排気量2.5リットルの直列4気筒直噴エンジン=6日、東京都江東区の「MEGAWEB」【拡大】

 トヨタ自動車は6日、燃費を約20%改善するエンジンや変速機などを開発し、来年から搭載車種を投入すると発表した。ハイブリッド車(HV)などの電動技術に加え、基本性能を引き上げて二酸化炭素(CO2)排出量の低減を進める。2021年には日本や米国、欧州、中国の主要4市場の販売車種のうち60%以上に搭載を広げる。

 開発したのは排気量2.5リットルの直列4気筒エンジンや、8速自動変速機(AT)。エンジンは吸排気の効率を向上し、燃費改善と高出力を両立した。ATはギア表面の加工精度などを上げ、エネルギーの損失を減らした。

 また、昨年12月に投入した新型プリウスで採用したHVシステムを大排気量向けに改良。新エンジンとの組み合わせで燃費改善のほか、加速時間も約10%短くなるという。

 トヨタは21年までに新型エンジンなどを中・大型車を中心に搭載し、15年比で15%以上のCO2削減効果を見込む。

 水島寿之専務役員は同日の会見で、「HVなどもエンジンは搭載している。CO2排出量の削減には燃費向上が必要だ」と述べた。