スニーカー「ニューバランス」のイメチェン戦略 日本で出店攻勢、相次ぐ新展開 (2/2ページ)

11月にオープンしたニューバランスの直営店「ニューバランスグランフロント大阪」=大阪市北区
11月にオープンしたニューバランスの直営店「ニューバランスグランフロント大阪」=大阪市北区【拡大】

  • 11月にオープンしたニューバランスの直営店「ニューバランスグランフロント大阪」=大阪市北区

 狙うのは「モノよりもコトの提供」(冨田社長)によるブランド浸透。製品(モノ)の販売だけでなく、スポーツに触れる機会(コト)を増やし、スポーツ人口の増加を試みる。

 同社は昨年11月、東京・原宿で人工芝を備えた期間限定の「NB BETA STADIUM(ニューバランス・ベータ・スタジアム)」を開設。野球やサッカー、テニスなどを体験できる施設で、約3週間で約7万5千~8万人が訪れたという。

相次ぐ新展開

 同社は比較的知名度の高いランニング以外のスポーツ用にも次々と参入。昨年から今年にかけ野球用、サッカー用、ゴルフ用のシューズを立て続けに投入した。その上、現在6店舗の直営店網も拡大する方針で、今後は年3、4店のペースで新規出店し、15、16店舗まで増やすという。

 スポーツ用品の世界市場は、売上高が3兆円程度のナイキ、2兆円程度のアディダスが牽引。3位集団は、アシックス、プーマ、ニューバランスなどで、それぞれ約4千億円程度で競う。

 ニューバランスとは逆にスポーツ用のイメージが強いアシックスは、カジュアル色も打ち出した復刻ブランド「アシックスタイガー」の直営店を大阪・心斎橋にオープン。3位集団を追うミズノは今年3月、シニア世代に向けた「ミズノウエルネスショップ」を兵庫県尼崎市に開設した。

 スポーツ用品業界は新たなブランド戦略、店舗展開で熱を帯びている。