【上海摩天楼】中国で「回転ずし」の人気高まる 訪日経験ある中間所得層の急増が追い風に (3/3ページ)

「がってん寿司」の上海法人を率いる倉地厚・董事長兼総経理(中央)と中国人従業員(河崎真澄撮影)
「がってん寿司」の上海法人を率いる倉地厚・董事長兼総経理(中央)と中国人従業員(河崎真澄撮影)【拡大】

 現地法人の「上海合点寿司餐飲管理有限公司」は、日本で外食事業を手がけるアールディーシー(埼玉県熊谷市)の100%出資。上海では従来128万ドル(約1億5000万円)の自己資金で直営店のみで経営してきた。既存店の来客者数が伸びているのは好材料だが、直営店の拡張だけでは限界がある。

 上海と蘇州を合わせて直営店が10店を超え、倉地氏は「中国市場で次なる経営戦略をどう展開するか。17年は勝負の年になりそうだ」という。

 倉地氏は対中ビジネスの根底に「日本の食文化をもっと海外に紹介したい」との強い思いがあるが、悩ましいのは他国と比べ「日本の政府や地方自治体からの応援が少ないこと」だ。

 中国で行われる国際水産品展示会で、「ロシアやニュージーランドなどは、国家ぐるみで大がかりに予算を投じて水産品のプロモーションを強力に行うのに対し、日本はバラバラに行う小規模なケースが多く、アピール力が弱い。中国の消費者が日本食材に関心を強めている今こそチャンスなのに」と話す。

 「現状維持はありえない」というのが倉地氏の中国でのビジネス哲学だ。日本では想定できない困難な障壁をいくつも乗り越えた先に、中国市場での成功が待っているといいたげだ。(上海 河崎真澄)