デンソー、NECと開発提携 自動運転技術にAI活用

 自動車部品大手のデンソーが自動運転に向けたシステム開発で、NECと提携することが25日までに分かった。人工知能(AI)を活用した安全運転技術や、情報通信のセキュリティー対策を共同開発する。26日にも発表する。

 NECはAIやソフトウエアの開発に強みがある。デンソーはNECから開発のための人材を受け入れ、得意とするカメラやセンサーの技術と組み合わせることで、次世代の車に向けた部品の研究を加速させる。

 車載カメラで撮影した画像の分析に、NECによる、AIが自ら理解を深める「ディープラーニング(深層学習)」の技術を活用。AIが危険を判断し、人や障害物を回避する技術を開発する。

 インターネットに接続して多様なサービスを提供する「コネクテッドカー(つながる車)」が普及すると高まることになる、サイバー攻撃のリスクに対抗する方策でも協力する。

 次世代の車の開発では、自動車業界とIT業界の連携が不可欠になっている。デンソーはこれまで東芝やソニーとも連携している。

 ホンダは22日、米IT大手グーグルと、ハンドルやアクセル、ブレーキの操作が一切いらない完全自動運転の実現を目指した共同研究の検討を始めたと発表した。