電通の事業領域は広告代理店業のほかにもスポーツやデジタル分野など広範に及ぶ。国際オリンピック委員会(IOC)や国際サッカー連盟(FIFA)と関係が深く、放映権などさまざまな権利を保有し、スポンサー探しも手掛ける。デジタル分野への進出にも積極的だ。
メディア業界に詳しいSMBC日興証券の前田栄二シニアアナリストは「電通以外に大規模なビジネスを扱える企業がなく、書類送検の影響はあまり出ないだろう」と話す。
ただ連日の報道などで、企業イメージは悪化するばかりだ。9月にはインターネットの企業広告事業で、実際にパソコンの画面に表示しないなどした不正請求問題も発覚。長時間労働問題と合わせ、企業体質への批判が強まっている。
前田氏も「実務面では午後10時消灯で、仕事を受けにくくなる可能性がある」としており、今後、業績にも徐々に影響が広がる恐れがある。