資生堂「花椿」を全面刷新 若い女性取り込みにウェブ版も強化 (1/2ページ)

2016.12.30 05:51

新装刊させる「花椿」パイロット版「0」号を手に持って編集方針を説明する樋口昌樹編集長
新装刊させる「花椿」パイロット版「0」号を手に持って編集方針を説明する樋口昌樹編集長【拡大】

 資生堂が企業文化誌「花椿」を全面刷新し、月刊誌から季刊誌に替えて来年4月10日に新“装刊”第1号を発行する。先行してウェブ版を強化、ビジュアルと読み物の両立、つまり「見て美しく、読んでおもしろい」編集方針で若い女性を取り込む。花椿の樋口昌樹編集長がスタッフと意見を交わしながら第1号の内容を詰めている。

 「花椿をドラスティックに改革し、季節ごとに一つのテーマを掘り下げて届ける季刊誌と、日々新しい情報を届けるウェブ版の2つで1つのメディアとなる」。樋口氏は全面刷新される花椿についてこう説明し、若い世代に対し積極的に情報発信していく考えを示した。

 資生堂は2020年までの中長期戦略「VISION2020」で、若い世代へのアプローチを重視。その一環として15年12月号で月刊としての花椿の発行を終えた。その理由を、企業文化部の斉藤幸博部長は「グラビア誌になってしまい、ビジュアルも情報もとんがり路線で、一部の高感度な人しか受け入れられなくなっていた」と説明。若い女性も遠ざかっていった。

 そこで今年6月にウェブ版を先行して刷新。20~30代女性を取り込むため、さらりと読めるコラムやコミックなどを充実させた。またネットならではの表現として画面に触って参加するインタラクティブな仕掛けも用意。情報も月20回をめどに更新している。

「若い女性が見るようになった。コンテンツを変えたことが奏功した」

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