そのひとつが、「ザラやH&Mといった海外のファストファッション大手と激しく競い合い、競馬で言えば、第3コーナー、第4コーナーの終盤を激走している最中なのに、繊維メーカーの東レと組んでヒートテックを開発するなど、パドックで馬を育てるような悠長なこともしている。経営資源の無駄遣いではないか。これについてどうお考えか」というもの。それに対する名和氏の答えはこうだ。
「ライバルと激しく競いつつ、ライバルがやらないような地道なトライアルも欠かさない。その両方をやるのが、ファーストリテイリングの強さだ。後者のトライアルの例として私がいま注目しているのが、ユニクロに次ぐカジュアルブランド、GUの躍進だ。そのGUを率いているのが、かつて野菜事業で大赤字を出した柚木治氏であるのもまた興味深い」
ファーストリテイリング以外に、どんな企業が世界トップ100社に入っているのか。どんな基準でトップ100が決まったのか。ランキングされた企業に共通項はあるのか。以下、セミナー後に名和氏が語る。
トップ100社は優秀投資先100社
バブル崩壊後の「失われた20年」、日本はなぜ成長できなかったのか、どこに問題があったのかを探るため、2013年に『失われた20年の勝ち組企業 100社の成功法則』(PHP研究所)を上梓、1990年から2010年の20年間に成長した日本企業ベスト100社を掲載しました。今度はその世界企業版を、ということで、書き上げたのが、本書です。
肝になる世界トップ100社のランキング化にはボストン・コンサルティング・グループに全面協力を仰ぎました。