投資家の目線で見た「世界の優良企業100社」 ランク外のグーグルとリクルートに共通点 (5/5ページ)

2016.12.30 15:00

 ランク外で注目しているのは、何といってもグーグルです。同社は2000年以降に株式公開しているので対象から除きましたが、株価から企業価値成長率を推測した「成長の角度」という指標で見ると、アップルに次ぐ2位相当という結果になりました。

 同じようにランク外ですが、日本企業で注目しているのがリクルートです。こちらも株式公開をしたのが2014年なので、対象外となりました。このリクルートも「成長の角度」指標で見ると、対象外ですが、34位相当です。日本企業ではファーストリテイリングに次ぐ2位につけています。

“規制”業種は除外した

 実は最初に出てきたリストには金融系や石油会社、国営会社が目立っていました。それらは国家の庇護や厳しい規制のおかげで成長しているようなものですから、本当の「成長企業」とは言えません。

 そこで、規制産業・保護産業・金融系企業を外して作成したのが今回のランキングです。

 これをやらないと、ソフトバンクやKDDIなど、通信系の企業が軒並みランクインします。通信業界は国からライセンスを付与されています。NTTドコモと合わせて3社の寡占が続き、各社ともそれなりの収益を上げているのは、やはりライセンスがあるからだと思います。こうした通信業界を入れると、企業努力以外の経営要素が入り込み、ランキングの公正さが保たれないと判断しました。

 金融も規制産業の最たるものです。規制外のところで頑張っているオリックスのような企業は残ってほしいと思ったのですが、今回は断念しました。

 こうした規制産業でも頭を使ってやんちゃに戦っている企業は番外編でランキングを作ってもいいかもしれません。ボストン・コンサルティング・グループの人たちとは指標も含め、5年後に新たなランキングを作りたいと話しています。

 一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授 名和高司(なわ・たかし)

 1957年、熊本県生まれ。80年東京大学法学部卒業後、ハーバード・ビジネススクールにてMBA取得。三菱商事での機械グループ経験を経て、マッキンゼーにて約20年間コンサルティングに従事。多様な業界において成長戦略、構造改革などのプロジェクトを手がける。2010年より現職。ファーストリテイリング、デンソー、味の素、 NECキャピタルソリューションズの社外取締役を兼務する。主な著書として、『CSV経営戦略』『学習優位の経営』『戦略の進化』など多数。

 (名和高司=談 荻野進介=文)(PRESIDENT Online)

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