自動車、燃費不正で揺らぐ信頼 三菱自の日産出資受け入れをきっかけに (2/2ページ)

2016.12.31 06:25

燃費不正問題の調査状況を国交省に報告後、記者会見で謝罪する(手前から)三菱自動車の相川哲郎社長、益子修会長ら(肩書は当時)=5月、東京・霞が関の国交省
燃費不正問題の調査状況を国交省に報告後、記者会見で謝罪する(手前から)三菱自動車の相川哲郎社長、益子修会長ら(肩書は当時)=5月、東京・霞が関の国交省【拡大】

 スズキも5月、燃費データを効率的に取得するため、10年ごろから法令と異なる方法でデータを測定していたと発表。燃費の改竄はなかったが、一連の問題の責任を取って鈴木修会長が最高経営責任者(CEO)の職を返上した。

 事態を重く見た国交省は、三菱自動車とスズキの本社などに立ち入り検査に入るなど厳しく対応。再発防止に向け、メーカーが虚偽申請した場合は自動車の生産を停止させる措置を導入するなど処分厳格化を決めた。

 こうした不正は業界再編のきっかけにもなった。不正発覚で経営悪化が懸念された三菱自動車は10月、日産の出資を受け入れて傘下に入った。

 12月14日には、三菱自動車の会長に日産のカルロス・ゴーン社長が就任し、今後は経営再建の陣頭指揮を執る。フランス自動車大手ルノーも合わせたグループ全体の年間販売台数は1000万台規模に達し、ゴーン氏は今後、グループ世界首位を目指す構えだ。

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