
ドナルド・トランプ米次期大統領(AP)【拡大】
日系に不安と期待
ツイッターによる批判で企業に米国第一の行動を迫るトランプ次期米大統領のつぶやき、通称「トランプ砲」の波紋が一段と広がっている。トランプ砲の的になっていた米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)が米国で大型投資を実施する見通しとなったほか、日本の電機・機械メーカーも、期待と不安の両面で“トランプシフト”を意識し始めており、北米戦略の見直しにつながる可能性がある。
メキシコ戦略左右
米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)は16日、GMが米国にある複数の工場に少なくとも計10億ドル(約1140億円)を投資する計画だと報じた。1000人超の雇用が見込まれ、週内に発表するという。
トランプ氏は隣国メキシコで自動車を生産したり、工場を新設したりするメーカーへの批判を繰り返している。GMに対しても今月3日、メキシコで生産した小型車を米国で販売しているとして「米国で造るか、巨額の関税を払うかどちらかだ」と迫っていた。ただ、GM関係者は同紙に「長期的に計画された投資で、トランプ氏の圧力に応えるものではない」と説明しており、トランプ氏の理解が得られるかは不透明だ。
自動車業界では既にトランプ砲のターゲットとなった米フォード・モーターがメキシコ工場新設を撤回したが、その余波に日本の電機・機械メーカーも警戒を強めている。「影響は調査中だが、動向を見守るしかない」。ベアリング大手の不二越の経営企画部はメキシコ工場についてこう話す。同社は昨年春に自動車用ベアリング工場を稼働し、本格生産を始めた。月産規模を60万個から2018年末に200万個に拡大する計画だ。