
北海道の定山渓国有林で間伐作業をするアサヒビールの社員ら(同社提供)【拡大】
活動の参加者は社員にとどまらず、一般にも広がっている。アサヒビールの神奈川工場では10年から、北海道工場では15年から森林保全活動を一般から参加を募る試みを開始した。「一般の参加者はまだ少ないが、当社の森林保全活動は確実に広がりをみせている」(高橋氏)と胸を張る。
アサヒグループの水資源の取り組みは水源地の保全だけではない。同時に、生産工程などの水の使用量削減にも注力している。生産工場のタンクや配管などの洗浄・殺菌する水の使用量の削減につなげている。各工程から出た水を回収し、有効に利用している。工場内で使用する水の全量のうち、約14%が回収した水を使っている。
なかでも、注目を集めているのがアサヒグループで飲料事業を担うアサヒ飲料が開発した容器の洗浄時に使用する水を大幅削減できる技術だ。ペットボトルなどの容器に飲料を充填(じゅうてん)する前、ボトルとキャップを多量の水で洗浄していた。しかし、水と空気を混合して噴射させることができる「エアインダクションノズル」の開発に成功。飲料の充填工程全体の約4割の水の使用量削減につながったという。
◆既存技術を見直し
水源地の森林保全活動や生産工程での水使用量削減などを中心に取り組むアサヒグループの水資源の保全活動だが、課題もある。水の使用量削減ペースがここにきて鈍化している。