
神戸市で唯一のマッチメーカーとなったナカムラの工場。箱詰機は受注時に稼働させる=神戸市長田区【拡大】
--百貨店などの催事出店では自ら売り場に立っている
「売り場に立つと、さまざまなニーズがあることを発見できる。ある若い女性客がレトロなパッケージのマッチを見て『かわいい』といって足を止めてくれた。不思議な感覚だったが、実用性だけでなく雑貨としての新たな商品価値があると気付かされた場面だった」
--防災用の備蓄品としても見直されている
「東日本大震災直後は一時生産が追いつかない状況になった。われわれメーカーも、いざというときに備えて安定供給できる体制にすることで責任を果たしていきたい」
--マッチの需要は今後も減っていくのだろうか
「ただ火を付けるだけならライターも同じ。それでも仏壇のろうそくや誕生日のケーキ、キャンプ地でのアウトドアといった場面で、あえてマッチを使うという人は多い。日本には文化的にマッチを使うことが染みついているのだと思う。まだまだ商品のアイデアは隠れているはず。さまざまなニーズを掘り起こしていきたい」
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【プロフィル】中村和弘
なかむら・かずひろ 甲南大卒。アパレルメーカーを経て、1993年にナカムラ入社、2009年から現職。52歳。兵庫県出身。
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