世界初、抗がん剤の効果を動画で「見える化」へ コニカミノルタ新技術開発 待望の発明 (2/2ページ)


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 同社は、写真フィルムや複写機製造で培った同社の化学や画像処理のノウハウを医療分野に応用。仏パリの生物学・医学研究機関「パスツール研究所」などと共同で開発を急ぐ。録画した映像を人工知能(AI)で解析し、分子の減少具合の数値などを分析するソフトとあわせて、セットで普及させる考えだ。

 「製薬会社待望の発明」

 慶応義塾大学医学部の堀内正特別招聘(しょうへい)教授の話「薬ががん細胞を攻撃する様子を鮮明な動画で『見える化』する新技術は、分子標的薬を開発する製薬会社にとって待望の発明といえる。これまで薬が狙うべき標的がつかみづらく、治験が想定通り進まないなど製薬会社が負担を強いられていた。分子標的薬はすでに医療現場で活用されているが、新技術の活用で今後の新薬の改良や開発の円滑化が期待される」