安全に乗降 電動車いす型ロボ テムザック 一般向けに投入へ (1/2ページ)

ベッドから電動車いす型ロボット「ロデム」に乗り移る利用者=北九州市小倉北区の介護付有料老人ホーム・小文字の郷
ベッドから電動車いす型ロボット「ロデム」に乗り移る利用者=北九州市小倉北区の介護付有料老人ホーム・小文字の郷【拡大】

 ロボットベンチャーのテムザックは今夏までに、初の本格的な一般消費者向け商品として電動車いす型ロボット「ロデム」を欧州と日本で発売する。同社の製品は、これまで行政機関向けや大手メーカーからの特注品など、販売先や生産量が限られた製品を中心に生産してきたが、今回の商品投入により、会社の認知度を高め、事業の拡大を図る。

 ロデムは、安全で楽に乗り降りできる車いすが欲しいという九州大学病院リハビリテーション部の要望を受けて2009年に開発。安全性を不安視されて国内で実証実験ができず、14年から新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)などとともに、デンマークで実証実験を重ねてきた。

 欧州で販売される製品に対する安全基準を満たすことを示す「CEマーク」を取得。欧州中心に販売網を構築し、初年度500台の出荷を目指す。日本では市場への浸透に時間がかかるとみて、徐々に販売数量を増やしていく考えだ。価格は1台約100万円を想定している。

 ロデムは、車体の後ろから前のめりに、オートバイにまたがるように乗る。前傾姿勢で胸や膝を支えるように設計され、人に背負われているような形になる。一人でも乗り降りが楽にできるため、外出の機会が増えると期待されている。従来型の車いすはベッドから乗り移る際に、立ち上がって体を反転させなければならないため、高齢者や障害者が、転倒してけがをすることがあるという。

 実験は4月から英国でも始める。秋以降、車両のように屋外を走らせ、パークアンドライドに対応したテストもスタート。具体的には自動運転で路上を自転車並みの時速15キロで走り、目的地に着いて人が降りると無人運転で最適なチャージセンターに戻る仕組みを検証する。