東京電力ホールディングス(HD)が人工知能(AI)や、さまざまな機器をインターネットにつなぐ「モノのインターネット(IoT)」関連での新規事業開拓を加速させている。電力・ガス小売りの全面自由化で競争激化が避けられない中、異業種への出資や提携を通じて新たな収益源を見いだし、福島第1原発事故の対応費用を捻出する狙いがある。
東電HDは1日、エネルギー関連のベンチャー企業に投資する米ファンド「エナジー・インパクト・ファンド」に約5億5000万円の出資を決めた。出資にとどまらず、人材を派遣して出資先のベンチャー企業で技術を学ぶほか、同ファンドに出資する海外電力大手との連携の可能性も探る。
今回の出資は、社員や外部人材で構成される約30人の社内組織「新成長タスクフォース事務局」が主導した。同事務局は最先端技術やビジネスモデルを持つ海外ベンチャーへの投資を手掛けており、これまでに米国でAIを使った電力向けサービスを提供するベンチャーや風力発電ベンチャーに出資してきた実績がある。