
緊急地震速報に合わせて、避難所までの経路を図示するアプリ「ポケットシェルター」【拡大】
久保田春咲(あずさ)代表は「オフラインでも使えることにこだわった」と強調する。インターネットが使えるときにあらかじめ地図をダウンロードしておくと、災害で携帯電話の基地局が倒壊したときや山中で遭難したときなどの非常時でオフラインになっても地図を表示できる。
地図にはホテル、病院、給水地点などがカテゴリーごとに分けて表示される。また、地図上には、1度通った場所に足跡マークが表示されるため、災害時に建物が倒壊し、どこを通ったのかわかりにくくなった場合なども移動の参考になるという。
避難関連施設は、小学校や役場など公共施設約15万件と、自社で独自に調査した民間のビルなど「選定耐震構造物」約3万件の計約18万件を網羅している。「月に最大で150人が情報収集して、震度5強以上に耐えられる建物を調べた」(男性幹部)。
もう一つの特徴は、アプリ利用者が被災して動けなくなった可能性を家族や知人に電子メールで伝える「安否確認メール」の機能だ。既存の大手IT企業の防災アプリやサービスの安否確認機能は、被災者が自ら無事だということを掲示板に書き込んだり、メールを送信したりするものだが、ポケットシェルターは、サーバーが安否確認メールを自動で登録先に送信する独自の機能を持つ。